マンガンは体内に10mgくらいあるとされます。
骨や軟骨を作ったり、脳を働かせたり、エネルギーを供給したりするのに欠かせないミネラルです。
骨の材料であるコラーゲンを作るにはムコ多糖類が必要ですが、ムコ多糖類の分子にはマンガンが入っています。マンガンを不足させたら 骨粗しょう症になったという動物実験の結果もあります。
また、脳を正常に機能させるのにも使われ、イライラを和らげる、記憶を高めるといった作用があるようで、体内のマンガンの濃度が極端に下がるとてんかんのようなけいれん発作が起こる可能性も報告されています。
糖質や脂質、タンパク質の代謝にも関わっており、炭水化物や脂肪からエネルギーを取り出すプロセスを促進します。活性酸素を消す酵素SOD(スーパー・オキサイド・ディスムターゼ)の成分でもあります。
普通の生活上では過剰症や欠乏症が起こりませんが、職業でマンガンを扱う人が中毒になったり、マンガンが多く含まれた水を飲んだ人では、手の震えや歩行障害、緩慢な動作といったパーキンソン病に似た症状が出たりするようです。逆に足りなくなると性ホルモンの合成や妊娠の能力が下がるともいわれています。
ナッツや豆類、茶葉に多く含まれており、カルシウムやリン、食物繊維、フィチン酸を多く摂るとマンガンの吸収が阻害されます。
帆立貝は、日本では約5000年前の縄文時代から食用にしていたといわれています。
今や北海道、東北で養殖された2〜4年ものが主流で、ほぼ1年中食べられるようになりました。育て方の方法の違いによって、冬から春、初夏から秋と2回の旬があります。
生のむき身が出回るのは冬期のみで、夏は中毒を防止するために殻付きで販売されることが多いようです。冷凍品は1年中流通しています。
二枚貝網糸鰓(しさい)目イタヤガイ科の貝で、天然のものは波の静かな内湾の15〜30cmの砂泥底にすんでいます。
ふつうの貝は貝柱が2つあるのに対し、帆立貝は大きくなってから片方が退化します。この残った大きな貝柱は閉殻筋として働き、貝を開閉しながら、殻のてっぺん近くにある噴射口から水を噴き出し、移動します。1回の噴射で1〜2m飛ぶといいますから、意外と敏捷なのですね。
帆立貝の名前はその泳ぎ方からついたようですが、かつては「海扇」とも呼ばれました。
西洋では、帆立貝は豊穣の象徴とされていて、ヴィーナスが帆立貝に乗っている絵画は美や豊穣を表しているのです。
独特の甘味は、豊富なグリコーゲン(多糖類の一種)が作り出しています。また、貝類の中ではタンパク質が多めで、甘味を出すグリシンやアラニン、うまみ成分のグルタミン酸、イノシン酸などもおいしさを醸し出します。
貝柱を刺し身で食べるほか、焼き物、揚げ物、煮物、スープ、ムニエル、ワイン蒸しなどに使われます。西洋では、貝殻を器とする「コキーユ」「コキール」というグラタンが有名ですね。
むき身を買うときには、色つやがよく、しっかりした形で磯の香りのするものを。
殻付きのものは、殻が壊れていない、しっかりしたものを選びます。指を差し込んで身に触れたときに力強く閉じるものが新鮮です。
内臓はなるべく除くほうがおいしく食べられます。塩水でぬめりやわたの残りを洗い落としてから調理します。歯ごたえと甘味がある「ひも」も一緒に料理しましょう。
なお、貝殻を皿にするならば、ふくらみのある右殻を使います。
貝柱は、刺し身などには縦に包丁を入れて歯ごたえを残すのもいいでしょう。加熱調理するときには横に包丁を入れて、短時間加熱します。
干し貝柱、水煮の缶詰なども常備しておくと重宝しますね。干し貝柱はそのままおつまみにもなりますが、スープなどには半日から2日く らい水に浸け、もどし汁とともに使います。中華料理では日本産の干し貝柱を使ったスープや蒸し物などがポピュラーですし、調味料であるXO醤(えっくすおーじゃん)にも干しえびや金華ハム、しょうが、にんにく、唐辛子などとともに干し貝柱が欠かせません。
うまみがあり、どんな味にも合う帆立貝。いろいろな食べ方が工夫できそうですね。











