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vol.102 健康編 心臓系 心筋梗塞の治療法 冠動脈の詰まっている部位を拡げることが中心!
心筋梗塞の症状とその治療

前回取り上げた「狭心症と心筋梗塞の違い」に続き、今回は心筋梗塞の治療のお話です。

心筋梗塞は、心臓に酸素と栄養を与えている冠動脈が血栓によって完全に閉塞した状態です。そうなると、心臓の筋肉が虚血に陥り、強い胸の痛みや違和感があらわれます。吐き気や嘔吐を催す、冷や汗が出る、呼吸ができない、意識をなくすといった症状が出ることも多く、そのまま放置するとやがて心筋が動かなくなり、全身に血液が回らなくなって、死に至ります。

狭心症の発作を起こした人のように、心筋梗塞のリスクの高い人は検査で冠動脈の閉塞が見つかることもありますが、突然心筋梗塞の発作が出て倒れる人もいます。

心筋梗塞の治療は、冠動脈の詰まっている部位を拡げることが中心で、 患者さんの状態に合わせて、以下のような方法がとられます。

  • 経皮的冠動脈形成術(PTCA)とステント留置
    冠動脈の詰まっている部位に細い針金(ガイドワイヤー)を通し、それに沿って風船のようなバルーンカテーテル(風船)をふくらませて、冠動脈を押し広げます。ガイドワイヤーは鼠径部(太もものつけ根)や手首、ひじから入れられます。そうして拡張した冠動脈にステント(網状のステンレスの管)を置き、狭くならないようにします。詰まっている部分が硬くなっている場合には、ドリルを入れて削ることも。また、ステントが血栓で詰まらないよう、塗った薬剤を徐々に放出するタイプのステントも使われるようになっています。カテーテルを用い、全身麻酔で行う内科的な治療です。
  • 粥腫(じゅくしゅ)切除術(DCA)
    冠動脈に小さなカッターがついたカテーテルを通し、冠動脈を塞いでいる粥腫(脂肪などの塊)を切除します。全身麻酔で行う内科的な治療です。
  • 冠動脈バイパス手術(CABG)
    詰まった部分を切って閉じ、そこをまたぐように大動脈や付近の静脈などの別の血管をつないで、血液の流れを確保します。かつては人工心肺装置を使って心臓の動きを止めたうえで手術が行われましたが、今では病変部周辺だけを吸着し、人工心肺装置を使わないで手術する方法も用いられるようになりました。全身麻酔あるいは部分麻酔で行う外科の治療です。

なお、このような治療を行っても、同じ部分が再狭窄を起こしたり、 別の部分が詰まったりする可能性があるため、抗狭心症薬や抗血栓薬や、抗血小板薬などの薬物治療も並行して行われます。

また、狭心症や心筋梗塞のリスクを高める高血圧や高脂血症、糖尿病がある場合には、それらの病気を治療することも重要です。

心筋梗塞の治療法は進歩を続けています。しかし、やはりもともとのリスクを下げ、予防するのが一番。タバコを吸っている人は禁煙しましょう。また、適度な運動、塩分と脂肪を控えめにしたバランスの取れた食事が大切です。

食材編 果実・種実 梅 成熟すると疲労回復に役立つクエン酸が増えます!
観賞用から食用に

梅の実が熟す季節がやってきて、そろそろ入梅ですね。梅雨の由来は、梅が熟すころの雨という説のほかに、湿度が高く黴(カビ)が生えやすい「黴雨(ばいう)」が「梅雨」に転じたものという説などがあります。

梅はバラ科サクラ属の植物で、原産地は中国の中部から南部といわれています。日本には中国から伝わり、古事記や万葉集にも梅に関する記述があります。中国語での「マイ」「メイ」という音が「ウメ」の語源となったようです。

最初は観賞用で、後に果実が使われるようになりました。平安時代よりも前には、花見の対象は桜ではなく、梅でした。梅の花は日本や中国、台湾、韓国など東アジアで愛され、県木や市町村の花に選ばれたり、家紋などのデザインに使われたりしています。

疲労回復に役立ち、殺菌、整腸、食欲増進などの作用も

品種によって実の大きさに違いがあります。大粒の品種としては、和歌山県日高郡みなべ町で開発された南高梅が有名ですね。南高梅は、原木である高田梅(高田貞楠が発見)と優良な系統を選ぶために活躍した南部高校園芸部が名前の由来です。

また、同属であるアンズと交配しやすく、アンズと梅を掛け合わせた品種もあります。

梅は果実としては糖質が少なめで、完熟になっても甘味は強くありません。有機酸が多く、とくに成熟するとクエン酸が増えます。ご存じの通り、クエン酸は筋肉が疲労したときに出てくる乳酸の代謝を進めるため、疲労回復に役立ちます。また、梅は唾液の分泌を促し、殺菌、整腸、食欲増進などの作用も持っています。

ただし、成熟していない青梅を食べてはいけません。青梅の種(核)には青酸を含む成分があり、胃酸に溶けると中毒を起こします。けいれんや呼吸困難で死亡することもあるのです。そのため、青梅は生食せず、梅干し、梅酒、ジャム、砂糖漬けなどに加工し、熱やアルコールなどによって青酸の毒性を変化させたうえで食べるわけです。

ただ、毒性があるのは固い種の部分であるため、実際に中毒を起こす例はほとんどありません。

買うときには、梅干し用には果肉が厚く、黄色がかったもの、梅酒には黄色に熟す直前のきれいな緑色で実が固いものがおすすめです。いずれも丸く、表面に傷がないものを選びましょう。

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