冠婚葬祭の場、満員電車やエレベーターの中などで、おならを我慢した経験はありませんか。「出もの腫れもの所構わず」の“出物”はおならのこと。昔から、タイミングの悪いおならは悩みの種だったわけです。
我慢したおなら、実は大腸の粘膜から吸収され、やがて呼気に変わって排出されます。このときにもちろん呼気にもにおいは多少混じることになります。ですから、おならがにおうときには口臭も強い可能性があります。おならにはいずれどこからか出さなければならない成分が含まれていて、おならを我慢することによって、体に悪い成分もまた体内を循環するのですから、おならは我慢しないで出すほうがいいですね。
おならは、食事のときなどに飲み込んだ空気の窒素や酸素、腸内細菌の分泌物からできる水素やメタン、腸内細菌の呼吸や血管のガス交換から生まれる炭酸ガスなどからできています。さらに、においのもとになる硫化水素、インドール、スカトール、アンモニア、揮発性アミンなどが入っています。腸内の悪玉菌とされるウェルシュ菌がタンパク質を分解すると悪臭になりやすく、善玉菌とされるビフィズス菌が糖質や繊維分を分解してもにおいは少ないようです。
おならの成分中にメタンの量が多い、あるいは濃度が高いと燃えることがあり、昔は内視鏡検査や電気メスを使っての手術の際に事故が起こったこともあります。しかし、現在では、検査や手術の前に便とガスを出すため、そのような事故はめったに起こりません。
おならの音は、腸内にたまったガスの圧力によって肛門括約筋が瞬間的にゆるんで、腸内のガスが勢いよく出てしまったために出ます。
ふだんは困りもののおならですが、腸の手術後などには歓迎されます。かつて浜口雄幸首相が手術を受けた後にはおならが出たことが新聞記事になりました。
おならの量やにおいは、先に述べたように空気を飲み込む量、食事や腸内細菌などが影響します。おならがたくさん出る人は早食いやストレスで空気を飲む量が多い、あるいはにおいがひどい人はタンパク質や脂肪が多い食事をしているといった原因が考えられます。
また、胃腸の炎症や潰瘍、すい臓などの病気、尿路結石ではおならの量が増えます。さらに大腸がんではおなかが張るのにおならが出ない、においが異常に強いというようなサインが出ることがあります。おならは健康のバロメーターでもあるのです。
冬から春にかけては、赤貝がおいしい季節です。北海道南部から九州までの内湾でとれます。主な産地は東京湾、伊勢湾、瀬戸内海などで、韓国や中国からの輸入も多くなっています。
水深10〜50mの泥底に生息し、晩春に産卵します。扇状でふくらんだ貝殻には42本の縞が刻まれており、表面には細かい毛がびっしり生えています。
名前の由来となっている身の赤さは体液にヘモグロビンが入っているから。これは貝には珍しいことで、切ったときにも赤い汁が出ます。
タンパク質が豊富で、くせのない甘みとうまみ、弾力が特徴です。刺し身やおすし、酢の物、あえ物で楽しみましょう。ただし、酢に長くつけすぎると身が固くなるので、気をつけて。
自分で下ごしらえをするときには、食べる直前に。まず貝の蝶つがいに貝むきを当て、ねじってこじ開け、蝶つがいをはずします。そして、貝柱を切って殻をはずします。このとき、ひもを切らないように注意します。身とわたを押さえて、ひもをはずし、その後、身を3つに開きます。ひものついていた部分は身から切り落とします。汚れを包丁でしごき、塩でもんで、ぬめりを取り、水洗いしてできあがりです。
サトウ貝やサルボウのような近縁種があり、赤貝の替わりに使われることもありますが、味は段違い。春のお彼岸以降は卵を持つために味が落ちるので、今のうちに食べたいですね。











