鍼灸や指圧でおなじみのツボですが、いったいいくつあるのか、ご存じですか。
ツボを刺激する治療法は古代中国から日本や韓国に伝わった漢方医学のひとつで、中国、日本、韓国でそれぞれツボの数や位置、名称がバラバラになっていました。
世界保健機関(WHO)が音頭を取り、まず1989に名称が統一され、361個の名称が決まりました。続いて、昨2006年11月の国際会議で、ツボの位置が統一されたのです。手のひらにある「労宮」(ろうきゅう)など6つのツボの位置は意見が分かれていましたが、最後は多数決で決まったそうです。
これによって鍼灸や指圧のプロやその卵たちが使う教科書が一部書き換えられることになりました。
ツボは「経穴」(けいけつ)とも呼ばれ、361個のツボは「経絡」(けいらく)という一定の系列に並べることができます。漢方の世界では、経絡はエネルギーが循環する道で、発育や栄養などを司り、生命を維持に関係していると考えられています。
体調が悪くなり、病気になるのは、この経絡の流れが滞ったり、速く流れすぎたりしているのが原因のひとつとされます。そこで、鍼やお灸、指圧でツボを刺激することで、経絡の流れを整えるわけです。からだの表面にあるのに、神経や内臓が反応するのですから、なんだか不思議ですね。
ツボ刺激の効用については現代の医学でも研究が進んでおり、例えば、鍼灸は鎮痛、吐き気を和らげる、血流をよくする、自律神経を整える、免疫力を上げるといった効果があるというデータが出ています。
また、WHOでも、頭痛や神経痛、胃腸炎や眼精疲労などに鍼灸が効果があると認めています。
次回は、ツボの上手な刺激のしかたについて取り上げます。
かなり古くから保存食として親しまれている凍り豆腐は、納豆と並び、日本が誇る高タンパク質の伝統食品です。いろいろな料理に幅広く利 用できるうえに栄養豊富なことから、最近少しずつ注目されるようになってきました。
「凍り豆腐」という呼び方は、日本農林規格協会(JAS)で定めた正式な食品名で、主に関東などで使われています。
関西の人には「高野豆腐」の名前のほうが通りがいいでしょう。凍り豆腐は、鎌倉時代、高野山の僧侶が冬場に屋外に出したままにして凍り付いてしまった豆腐を食したことから偶然発見されたといわれており、これが「高野豆腐」と呼ばれるようになった所以です。
大阪河内地方では「ちはや豆腐」、長野県や東北地方では「凍み(しみ)豆腐」、奈良県の「小倉豆腐」、北海道の「一夜豆腐」と、地方によって呼び方がいろいろ変わるのもおもしろいですね。手に入りにくくなってきましたが、わらで数個づつ縛ってつなげた伝統製法の凍り豆腐は「連豆腐」(れんどうふ)と呼ばれます。
凍り豆腐にはタンパク質、脂質をはじめ、カルシウム、リン、鉄、ナトリウム、マグネシウムなどのミネラルも豊富に含まれています。
とくにタンパク質は100g中の半分を占めており、豆腐を凍結する際にタンパク質が凍結変性(今週のキーワード参照)することにより、体内でのアミノ酸への分解をより促進します。また必須アミノ酸もバランスよく含まれています。
凍り豆腐に多いバリン、ロイシン、イソロイシンなどの分岐鎖アミノ酸(BCAA)は、筋肉を作るとともに、筋肉中の乳酸の発生を抑え、エネルギー補給にも欠かせません。最近の研究では、脂肪燃焼やダイオキシンを体外へ排出する効果も注目されています。
原料の大豆に含まれるイソフラボンは、女性ホルモンのエストロゲンに似た構造を持ち、更年期障害を和らげる効果や骨粗しょう症を防ぐ効果が期待されています。
伝統製法による凍り豆腐は柔らかくするのに一晩かかりましたが、最近スーパーなどで販売されている商品は、冷凍庫で凍結させた後に膨軟剤として重曹の入った水につけて解凍し、乾燥するので、簡単に早くもどすことができます。
ビタミンDを多く含むサケやカレイ、ウナギなどと相性がよく、一緒に調理あるいは摂取すると、豊富に含まれるカルシウムを効率的に吸収してくれます。











