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vol.083 健康編 病気・症状 室温の調整・服装・食事・入浴等に気をくばりましょう!冷え性(2)
症状が長く続くようならば、診察を

先週に続き、冷え症を取り上げます。今回は冷え症の対策です。

頭痛、のぼせ、肩こり、腰痛、ひざの痛み、消化器症状、月経痛、イライラ、不眠などさまざまな症状を起こす冷え症の原因は、前回ご紹介したように、

  1. 体内での熱産生が少ない
  2. 血液循環が悪く、作られた熱がうまく運ばれない

の2つに大別できます。さらには冷暖房のかけすぎや窮屈な下着や靴、食生活のような生活習慣が関係します。そこで、これらの原因を取り除くことが冷え症対策になります。

  • 室温の調整
    暖房や冷房をかけすぎない(外気温と室温の差を大きくしない)
    電気カーペットや床暖房などで足元が温かくなるように暖房する
    湿度を59〜60%程度に保つ(湿度が低すぎると寒く感じるので)
  • 服装
    頭寒足熱になるよう、足腰には1枚下着や洋服を増やす
    保温性のある下着をつける
    ガードルやボディースーツ、きついタイツやストッキングのような締め付けすぎる下着をつけない
    ゆったりした服を重ねて着る(間に空気が入って暖まり、保温効果が高まる)
    ミニスカート、ローライズのジーンズなど露出の多い服を避ける
      靴はつま先やかかとが大きくあいていないデザインで、締め付けないものを
  • 食事
    栄養バランスのよい食事を摂る(タンパク質、ビタミン、ミネラルをしっかり摂る)
    地元でとれる旬の食材を食べ、生野菜や南国でできる果物を摂りすぎない
    唐辛子やしょうがなど身体を温める食品を摂る
    アイスクリームや冷たい飲み物を摂りすぎない
    無理な食事制限をしない
    朝に具だくさんのみそ汁やスープを飲む(朝は体温が低くなっているので)
  • 入浴
    ぬるめのおふろにゆっくり入る
    かぶれる心配のない人は入浴剤を使うのも手
    冷えたと思ったら足湯をする
  • そのほか
    適度に運動をする
    青竹踏みをする
    ストレスをためない
    喫煙しない

冷え症に効くツボの刺激や漢方薬も試してみる価値があります。
ただ、前回も述べたように、冷え症には貧血や甲状腺機能障害、慢性関節リウマチのような病気が隠れていることがあります。長く続くよ うならば、診察を受けましょう。

食材編 果実・種実 りんご カリウムが多く、ナトリウムを排泄する作用があります。
寒さに強い、美味しいりんご

今では1年中出回っているりんごですが、やはり旬は秋から冬にかけてです。季語としては「秋」になります。

りんごの木はバラ科の落葉樹。3〜9mくらいになり、春に白い花を咲かせます。中央アジアが原産で、北半球の温帯や冷帯では果物の代表として扱われています。高温が苦手で、冬の気温が高いと花が咲かず、実がならないことも。低温には強く、マイナス28℃程度でも耐えられます。

旧約聖書で蛇にそそのかされてアダムとイブが食べ、エデンの園から追放されるきっかけとなった「禁断の木の実」はりんごであると考えられています。

日本には鎌倉時代に野生種の記録がありますが、現在普及している西洋のりんごが入ったのは江戸時代の江戸であったといわれています。
果物としての生産が始まったのは、明治時代になってからです。

ふじ、つがる、スターキングデリシャス、世界一などの赤い品種、ゴールデンデリシャスのような黄色い品種、小粒で赤いアルプス乙女などが北海道、東北、長野などで栽培されています。ちなみに地域によって食べられている品種が異なるため、イギリスでりんごの色といえば、緑色です。

第二次世界大戦後第1作の映画『そよかぜ』の主題歌であった「リンゴの唄」(歌・並木路子)をはじめ、「リンゴ追分」(歌・美空ひばり)、活躍中の歌手の椎名林檎、TBSのドラマ『ふぞろいの林檎たち』と、りんごは繰り返し歌などの題名に使われます。それだけ愛されている果物だといえるでしょう。

体に優しい、優等生

カリウムが多く、ナトリウムを排泄する作用があり、水溶性食物繊維ペクチン(今週のキーワード参照)や糖アルコールのソルビトールがあるので、血圧低下や便秘に役立ちます。香りの成分はリンゴ酸です。

昔は病気のときに食べるものという高級品のイメージがありました。今でも病院のお見舞いに持っていく品の定番であり、赤ちゃんの離乳食、熱のあるときなどにりんごのすりおろしがよく使われます。

りんごから出るエチレンガスはほかの果物が熟するのを促進します。例えば、硬くて未熟なキウイフルーツをりんごと一緒にビニール袋に入れておくと、そのまま置くよりも早く熟します。これは渋柿やなし、メロンなどにも使える方法です。

料理の素敵なパートナー

皮をむいたりんごが変色するのは、りんごに含まれるカテキンやクロロゲン酸のようなポリフェノールが酵素の働きで赤いキノンという物質になるから。キノンが多くなると茶色になります。塩水に漬けると変色しにくくなるのは、塩がこの酵素の働きを抑えるからのようです。

酸味が少ないふじやむつ、つがる、スターキングはそのまま食べるほか、刻んでサラダに入れてもおいしいものです。

パイやタルト、芯をくりぬいたりんごに砂糖を入れてオーブンなどで焼く焼きりんごなどのお菓子やジャムにするには、酸味の多い紅玉がおすすめ。シナモンとの相性は抜群ですね。

豚肉や鶏肉のつけ合わせやソースにするのも合います。

りんごの加工品としては、小さい果実の品種の果汁から作るりんご酒(シードル)、フランスのカルヴァドスのようなりんごのブランデーなどもあります。中部ドイツのフランクフルトでは、アプフェルヴァイン(アップルワイン)がナショナルドリンクとして愛飲されています。

皮に張りとつやがあり、色が鮮やかで、果柄(木に付いていた部分)がピンと立っていて、弾力のあるものを選ぶのがコツ。冷暗所に保存し、早めに食べきるほうがいいでしょう。

今週のキーワード
ペクチン

あらゆる果物や野菜に含まれている成分で、特にりんごやいちご、オクラ、レモンなどの柑橘類に多くふくまれています。
整腸作用のほか、血液中の悪玉コレステロールを下げるはたらきがあることから、動脈硬化・心筋梗塞・糖尿病などにもよいとされています。最近ではがんの予防効果も認められています。
りんごの搾りかすなどから抽出して、栄養補助食品や医療品などに幅広く利用されています。
果物に含まれる有機酸や果糖などと反応してゲル化(ゼリー化)させる作用があることから、ギリシア語で「硬い」を意味する「pektos」からペクチンと名づけられました。

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