「ピンクリボン」と聞くと、「乳がん」が頭に浮かぶ人が増えてきたかもしれませんね。なぜピンクリボンが乳がんと結びつくのかといえ ば、乳がんに関しての意識を高めてもらおうという運動が、今、世界中で行われており、そのシンボルがピンクリボンだからです。
始まりは1980年代のアメリカ。乳がんを経験した人や乳がんで家族を亡くした人たちがピンクリボンをシンボルに、自己検診と定期検診の大切さを知ってもらい、乳がんに対する正しい認識を広めるための啓発活動を始めたのです。
アメリカでは8人にひとりの女性が乳がんになるとされますが、このようなキャンペーンの効果もあって、検診率が上がり、乳がんによる死亡率が低くなりました。
日本でも患者会や乳がん専門医が立ち上がり、2000年ごろからピンクリボン運動が活発になりました。今では多くの人たちが賛同して、 企業や行政も支援しています。
乳がんは日本女性がなりやすいがんのトップです。人口動態統計によると、2004年には1万524人が亡くなりました。その約半数が30〜50代。乳がんはがんの中では比較的若いときに発症し、20代でも発症することもあります。また、その割合も女性30人にひとりという高さで、最近ではさらに高くなっているといわれています。
しかし、乳がんは早期に発見すれば治りやすいがんでもあり、それだけに定期的な検診や自己検診が大切なのです。
この秋のピンクリボン運動では、ニューヨークのエンパイア・ステート・ビル、イタリアのピサの斜塔など、世界40カ国以上の都市の有名な建物でピンク色のライトアップが行われます。
日本では10月1日(日)に東京タワー、東京都庁、レインボーブリッジ、表参道ヒルズ、日本看護協会ビル、神戸ポートタワー、明石海峡大橋などがピンク色に染まる予定です。
また、10月7日(土)に東京で、21日(土)に神戸で、29日(日)に仙台で「スマイルウオーク」が行われます。
そのほかにも、各地でシンポジウムや街のデコレーション、ピンクリボンを使った、あるいは象ったグッズの販売などがあります。
女性のみなさん、この機会に検診を受けたり、自己検診の方法を覚えたりしてはいかがですか。男性の読者の方もぜひ乳がんについて知っ ていただきたいものです。
夏から秋にかけては、なしがおいしい季節ですね。
現在日本で出回っているなしは、日本なし、西洋なし、中国なしがあります。
シャキシャキした歯ごたえが魅力の日本なしは、日本が原産。『万葉集』『日本書紀』に記述があり、7世紀の持統天皇の時代に栽培が奨 励されたという記録もあるようです。平安京の内裏には庭になしが植えられた昭陽舎という建物があり、梨壺と呼ばれていました。日本な しは古くから日本人に愛されてきたのですね。
語源は「なる」から変わった、中の種の周りが酸っぱいという意味の「中酸し」(なかすし)から転じたと考えられています。「無し」と 同じ発音であるため、忌み言葉として、「有りの実」と呼ばれることも。
うるし塗りや日本建築の壁では、なしの皮のように表面に細かい粒が浮き、ざらざらに仕上げる技法を、梨地、梨子地(なしじ)と呼んで います。
日本なしには大きく分けて、皮が黄緑色になる青なし(二十世紀)、赤褐色になる赤なし(長十郎)があります。二十世紀は千葉県松戸市で偶然発見され、1898年、つまり19世紀の終わりに「二十世紀」と名づけられました。長十郎は、まさに当麻長十郎氏のなし園から出た品種です。幸水、豊水、新水は農林水産省の農業試験場で交配されたもので、赤なしの早生幸蔵と青なしの菊水がルーツ。ほかにも保存性のいい新高などがあります。日本なしは海外へも輸出され、人気があります。
西洋なしは日本なしよりも小ぶりで、卵形あるいは下ぶくれの形とやわらかい果肉、甘い香りが特徴。フランスで見つかったラ・フランス、 イギリスで発見された後、アメリカに広まったバートレットなどがあり、山形県や青森県など涼しい土地で栽培されています。デザートでおなじみになり、店頭でも見かけるようになりましたね。中国なしは中国原産のホクシヤマナシの改良種といわれ、鴨梨(ヤーリー)、慈梨(ツーリー)などが日本で栽培されています。いずれも収穫後、1週間から長いときには数カ月追熟してから食べます。
なしには果糖、ブドウ糖、ショ糖が多く、カリウムも含まれています。ビタミン類はあまりありません。昔から、利尿作用があり、便秘によ いといわれてきました。また、漢方では、のどの痛みや咳、たんを鎮めるとされます。
日本なしは果皮につやがあり、横に張った形で、重いものを選びましょう。二十世紀は日光に透かして果皮が透明なものを。赤なしは緑色 が消えて、黄色みが強くなったら食べ頃です。熟しすぎると果肉が柔らかくなりすぎます。皮と種の周りは酸味が強いので、厚めに皮を向き、種の周りも大きめに取るほうがいいでしょう。ビニール袋や保存用のバックに入れ、日光に当てないように室温で保存します。長く保存する場合には、冷蔵庫の野菜室に。
西洋なしや中国なしは表面に傷がなく、みずみずしくて重いものを選び、常温で追熟します。
冷やしすぎると甘味を感じにくくなるので、食べる1〜2時間前に冷蔵庫に入れるのがおいしく食べるコツ。生で食べるだけでなく、甘酢、ごま酢、サラダドレッシングなど酢が入った調味料とあえものにすると美味。焼き肉などのたれにすり下ろして入れるのもおすすめです。











