貧血は赤血球中にあり、酸素を運ぶタンパク質ヘモグロビンの量が少ない状態、あるいは赤血球そのものの量が少ない状態を指します。
貧血になると、血液が酸素を細胞に供給する量が減るため、体のだるさ、息切れ、動悸、頭痛、めまい、肩こりなどがあり、顔色が青白くなります。口角炎、舌の荒れ、爪が反る、ふくらはぎのけいれんといった症状が出ることもあり、さらには氷やせんべいをバリバリ食べたくなるという変わった行動が表れるケースも見られます。
原因としては、大きく分けて、(1)大量の出血、(2)赤血球の産生量が足りない、(3)赤血球が過剰に壊されてしまう、の3つが考えられます。
大量出血は貧血の原因としては最も多く、手術や事故以外にも、胃潰瘍や痔、がんなどによってじわじわと出血している場合があります。
女性の場合、月経過多で血液が失われていることが案外多いのです。出血がゆっくりしたペースの場合、体がその状態に次第になれていくため、症状がなかなか出ないのが特徴です。
赤血球の作られる量が少ないケースでは、赤血球の材料となる鉄が不足している鉄欠乏性貧血(今週のキーワード参照)がよく見られます。
ほかにも赤血球の合成にかかわるビタミンB12、葉酸、ビタミンC、銅などの成分の不足、赤血球の産生を進めるエリスロポエチンの不足などがあります。また、がんなどの慢性疾患によって赤血球が作られにくくなることも。
壊されてしまう赤血球の量が多くなる例には自己免疫反応などがありますが、それほど頻度は高くありません。
貧血かどうかは血液検査でヘモグロビン値とともに、全身の血液の体積中に占める赤血球の割合(ヘマトクリット値)を調べます。
世界保健機関(WHO)の基準では、成人女性では血液100ml中にヘモグロビンが12g以下になると貧血としています。また、日本赤十字社の献血ができる基準は200ml採血で12g/dl以上、400ml採血で12.5g/dl以上です。
治療は原因によって異なります。体内に慢性的な出血や病気がないかを調べ、鉄やビタミンB12、葉酸などが不足している場合は鉄剤などを服用します。
先に述べたような症状が気になる人、またすでに出血する病気になっている人は血液検査を受けてみましょう。とくにゆっくりと進行する貧血は見つかりにくいので注意が必要です。
貧血を予防するために、ふだんからタンパク質やミネラル類、ビタミン類をしっかり摂るようにしたいものです。
えびは世界で3000種類ほどあるといわれています。大きく分けて体が平たくスリムで、泳ぐのに適している遊泳型(車えび、大正えび、ブラックタイガー、熊えび、芝えびなど)と、円筒形のように丸っこい、歩くタイプの歩行型(伊勢えび、ロブスター、ザリガニなど)の二つがあります。
最も多いのは遊泳型のコエビ類で1800種ほどあり、中でも比較的大きく、冷たい海に生息するタラバエビ類(牡丹えび、甘えび、白えびなど)は甘みがあり、殻から身が離れやすく食べやすいこともあって、人気があります。
種類によって卵の育て方にも違いがあり、車えび類は海中に産み放しますが、コエビ類は幼生が孵化するまでは卵を抱いて育てます。
日本人は世界でも無類のえび好きで、車えびや大正えび、ブラックタイガーをアジアやオーストラリア、アフリカから輸入しています。最近は車えび、ブラックタイガーや大正えびなど多くのえびが養殖されるようになりました。なお、天然物の旬は車えびが6〜10月、芝えびが10〜1月、伊勢えびが9〜4月です。
えびは昔から武勇と長寿の象徴とされています。長いひげ、腰を曲げているところから「海の老人」として、「海老」と書かれるようになったようです。
かつてはコレステロールが高いと思われていましたが、測定法が進み、コレステロールに似ているステロール類が多いことがわかりました。コレステロールが少なく、ステロール類がコレステロールの吸収を抑えるため、かえってコレステロール低下に役に立つのです。また、血圧を調整し、肝機能をよくするタウリンやタンパク質も豊富です。さらにえびの殻にはカルシウムとともにキチンという食物繊維の一種が含まれています。桜えびや車えびの頭の鬼殻焼きのように殻ごと食べるのもおすすめです。
生きているものを買うのが一番ですが、そうでなければ身に透明感があるものを。白く濁ってきたら鮮度が落ちてきた証拠です。有頭のものは頭が黒くなったり、みそがくずれたりしているものを避けます。頭が傷みやすいので、すぐに食べないときには頭を取るといいでしょう。無頭のものは背わたが溶けていないものを。輸入物は冷凍で入ってくるので、いったん解凍したら、食べきること。再冷凍すると味が落ちます。
車えびや大正えびのような遊泳型のえびやタラバエビ類はお寿司の種、刺身、天ぷら、唐揚げなどに最適。歩行型の伊勢えびやロブスターはグラタンなどに向きます。コエビ類はかき揚げがおいしいですね。











