食事の後にデザートが出ると、「別腹」(べつばら)といって、満腹でもまるで別のところに入るように食べてしまうことがありますね。
この別腹の現象は、好きな食べ物でのみ起こると考えられています。
甘い物が好きではない人が満腹になった後に甘い物を見ても食べたいとは思わないのですが、その人が好きな物であれば、食べられます。
つまり、好きな物に関しては「おいしい」という潜在意識があるために、満腹でもさらに食べることができるのです。
このときには胃腸のぜん動運動が活発になり、胃に新しく食べ物を受け入れるスペースができているという説もあります。
食欲をコントロールするのは脳の視床下部にある摂食中枢ですが、ここから出ているオレキシン(今週のキーワード参照)というホルモンが「おいしそう」と思ったときに分泌され、別腹の鍵を握っているのではないかと考えられています。オレキシンは血糖値が低くなった時に分泌されるのですが、好きな物に限っては、満腹であっても、その「血糖値が下がった」という情報が伝えられるらしいのです。
オレキシンには目を覚ます役割と食欲を増進させるという2つの役割があります。おなかがすくとなかなか寝つけなかったり、逆に満腹になると、とたんに眠くなったりするのはオレキシンの働きで、もともと動物がえさを捕るときには覚醒し、満腹になったら巣に帰って眠るという行動と結びついていると言われています。
体内にはオレキシンのほかにも、食欲に関するさまざまな物質があることがわかっています。それぞれが食べ物の種類、血糖値、気分、睡眠などに関連して動き、私たちの食行動を作りだします。
満腹なのにデザートを食べる習慣がつくと、このような物質の働きで、だんだん満腹感を感じなくなるといわれています。やはり、別腹はやめておくほうがよさそうです。
たらこは産卵前のメスのスケトウダラの卵巣を取り出し、塩漬けにしたものです。
スケトウダラは日本近海の漁場は山口県以北の日本海、東北以北の太平洋で、オホーツク海やベーリング海、アラスカなどでも獲れます。
同じタラ科のマダラに比べると細身なのが特徴です。ちなみに、たらこと似ているタラの真子はマダラの卵巣です。
たらこは1尾=ひとつのおなかにつき、2つの卵嚢がくっついているので、2本セットで1腹と数えます。ひとつの卵嚢には20万個から200万個の卵の粒が入っています。
スケトウダラのおなかから取り出したときには水分が多く、全体にトロンとした状態ですが、塩水に漬けることで卵の水分が抜け、卵膜のタンパク質が変性して、独特のプチプチした食感が生まれます。このとき、着色料によって、もともと淡いベージュ色は薄いピンクから赤に着色されます。
明太子はもともとスケトウダラが「明太」(めんたい)と呼ばれたことから名付けられました。たらこを粉唐辛子が入った調味液で漬けたもので、メーカーは調味液の調合や漬ける時間をそれぞれ工夫しています。
もともと九州北部では韓国からの輸入品が生魚店の店頭に並べられていました。日本で作られるようになったのは、1949年ごろ。幼少時代を韓国で過ごした人が日本人の口に合うようにし、製造販売を始めたのです。
公正取引委員会の傘下団体である(社)全国公正取引協議会連合会(84団体)の一つとして、表示に関する公正な競争を確保し、信頼される辛子明太子造りを目指す「全国辛子めんたいこ食品公正取引協議会」があります(加盟120社)。購入する際は、この協議会のマークもひとつの目安になりますね。
たらこも明太子も卵の一粒ずつが粒立っていて、ねっとりしたもの、皮にはりとつやがあるものがおすすめです。たらこは新しいものしか薄く着色しにくいので、薄い色のものを選ぶといいでしょう。皮が破れているもの、細すぎるものは避けましょう。
どちらもそのまま食べるか、焼いておにぎりの具やお茶漬けにするのが一般的ですが、マヨネーズと混ぜたものを野菜にかけたり、サンドイッチのパンに塗ったりするのもいいですね。オリーブオイルで練ってパスタソースにするのもおすすめです。
野菜や糸こんにゃくを炒め、火が通ったところに、皮から出したたらこをさっと混ぜて仕上げる「真砂あえ」も美味。ポテトサラダに生のたらこを混ぜるギリシャ料理のタラモサラダも有名です。韓国では、明太子にごま油やにんにくをかけて食べるそうです。
たらこや明太子にはビタミンB群のナイアシン(ビタミンB3)が多く含まれています。ナイアシンは、タンパク質や糖質の代謝に必要です。とくに皮膚や粘膜の代謝に関係しており、肌あれしやすい人、口内炎になりやすい人は積極的に摂りたいもの。ただし、たらこや明太子は食べ過ぎると塩分の摂りすぎになるので、要注意です。











